「OLマニュアル海外ワーキングガール事情
Vol.115:スペインに留学したい人を応援する スペイン留学エージェンシー 盛 千夏
- 海外ワーキングガール事情(1):スペイン第三の都市バレンシアと食べ物
- 海外ワーキングガール事情(2):バルセロナで就職そしてバレンシアへ転職
- 海外ワーキングガール事情(3):自営業とスペインで就職するという事
- 海外ワーキングガール事情(4):日常生活、義家族、仕事の展望
バレンシアで語学留学からバルセロナで就職
スペインは失業率が2015年現在、約23%ほどで、実に4人に1人が失業している計算になります。
2004年にスペインで仕事を始めた当初の失業率はもう少し低かったのですが、それでも簡単に日本人に労働許可がおりるような状況ではありませんでした。
幸い長期留学のビザを取得し学生として滞在していたため、学業と仕事を両立し滞在期間が3年を超えたところで、学生としての滞在ステータスを労働許可に変更する手続きをしました。
ただしINEM(スペインのハローワーク)に、新しく労働許可を申請する外国人と同じスキルを持った失業者(スペイン人でも外国人でも)が登録されている場合は、その失業者を雇わなければならず労働許可は認可されません。
私の場合は、日本語ネイティブ、ビジネスレベルのスペイン語&英語、日本語での編集・校正・印刷の知識と経験が条件の職種だったので、運良く労働許可を取得することが出来ました。
それでもスペインはやはり日本のようにスムーズに事が進まず、嫌な思いをしたり、もう帰国しようかなと思ったことも何度もあります。
バルセロナで仕事を始めたものの、残業、残業の日々でとてものんびりしたスペイン生活を送るどころではありませんでした。でも色々なことを経験させてもらい、後々の仕事にとても役立っています。
最終的にはプロダクトマネージャーという肩書をもらいましたが、バルセロナにあまり馴染めなかったので、仕事のオファーを頂き古巣バレンシアに戻ることにしました。
ホールマネージャーから英語学校の秘書に転職
スペインは地域ごとにかなりお国柄が違います。私は学生時代を過ごしたバレンシアが大好きだったので、思い切ってバルセロナでの安定した仕事を捨てて、バレンシアの高級和食店のホールマネージャーに転職しました。職種や給料よりも住む場所を選択したわけです。
自分のスペインの原点であるバレンシアに戻れた事はとても嬉しかったのですが、休日が少なく、毎日の立ち仕事やレストランオーナー達から受けるストレスに疲労が溜まる日々。でも次のチャンスが来るまではと3年間じっと我慢しました。
そしてある日、以前通っていたスペイン語学校のオーナーから一緒に仕事をしないかという話を頂きます。仕事はスペイン人相手の英語学校での秘書業務と英語留学のサポートです。
初めはなぜ日本人がスペイン人相手の英語学校に? と驚かれましたが、「ここはスペイン語学校が運営している英語学校で、私は卒業生です」と伝えるとすんなりと納得するスペイン人が多かったです。誰が受付にいようが話さえ通じればいいという大らかさが、スペイン人にはありますね。
ちなみに、英語学校は、日本語は全く必要のない職場でした。
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