敏腕シェフたちのコラボがすごい!
Valencia Culinary Meetingのメインイベントは、スペイン国内外から集まってきたトップシェフとバレンシアのシェフのコラボレーションメニュー。
ゲストのシェフがレストランのキッチンを借りて限定メニューを提供するスタイルではなく、招待側レストランのシェフとゲストのシェフが協力し1つのメニューを作り上げるという新しい試みです。
「二人のシェフが同じキッチンで一つのメニューを作るとどうなるのか?」をバレンシアの旧市街にある人気レストラン「Seu Xerea」で体験してきました。
感動の嵐!「Seu Xerea」のValencia Culinary Meetingスペシャル・メニュー
「Seu Xerea」ではランチ(39ユーロ)とディナー(100ユーロ)の2種類を用意しており、ランチを頂きました。
結論から言うと、こんなに何かを食べて感動した事は久しくありませんでした。
一口一口を本当にゆっくり味わいました。2人のシェフが作ったメニューも素晴らしく調和が取れていました。ランチメニューを食べて、夫婦ともどもゲストの遠藤シェフと「Seu Xerea」の甲斐シェフの大ファンになってしまいました。
スペシャルメニューで食べた物
1皿目:バレンシアの牡蠣、イカ、大トロの刺身。
牡蠣の上にかかっているのはキュウリと出汁。全く臭みがなくスペインで食べた牡蠣で一番おいしいと感じました。イカはたらこと和えてあります。大トロのための醤油は遠藤シェフが調合したもの。もちろんわさびも本物です。
2皿目:マンチェゴチーズソースのサラダ。
全ての野菜があるべき歯ごたえを残していて美味。サラダは脇役になりがちですが、これは主役はれるサラダです。
3皿目:あぶりの寿司
特別に目の前で備長炭を使ってあぶりにしてくれました。塩は遠藤シェフの手作りだそうです。大トロも塩ももちろん美味しかったのですが、感動したのは寿司飯の味と食感。寿司飯がとにかく最高でした。
4皿目:タコとアーティチョークの煮物
タコはどこまでも柔らかく、アーティチョークはシャキッとした食感が良いです。
5皿目:マテ貝とサバの握り
右がマテ貝(細切り)とウニの握り。左がサバ。何もいう事はありません。最高です。
6皿目:魚料理
蒸したCorvina(コルビーナ、白身の魚です)にカリカリの黒米と玄米茶の出汁。玄米茶??と説明された時はびっくりしましたが、ものすごくマッチしていました。出汁も全部頂きます。
デザート:焼きたて抹茶マドレーヌとイチゴ入り抹茶クリーム。
マドレーヌの外側はカリッとしていますが、内側はしっとりで美味しい!いつもはコーヒーで〆ですが、口の中がコーヒーの味になるのがもったいなく今回は食後のコーヒーはパスしました。
2日間限定のスペシャル・メニューを作りあげた2人の料理人たち
バレンシアの旧市街で20年以上愛され続けるレストラン「Seu Xerea」がValencia Culinary Meetingのゲストとして招待したのは、世界各国に展開している高級和食レストラン「ZUMA」で寿司部門トップを務めた遠藤和年さん(写真左)。
遠藤シェフは長年勤めた「ZUMA」を退職し、2017年5月ロンドンに彼のこだわりが詰まったレストランをオープンの予定です。ロンドンとバレンシアは飛行機で2時間の距離。ロンドンまできっと遠藤シェフの料理を食べに行こうと思わせてくれた時間でした。
そして遠藤シェフとタッグを組んだのは「Seu Xerea」の日本人シェフ・甲斐 俊也さん(写真右)。甲斐シェフはバレンシアのミシュラン1つ星レストラン「Riff」でスーシェフをしていた若干33歳の料理人で専門は地中海料理。現在はオーナーシェフとしてバレンシアの旧市街にレストラン「Toshi restaurant」をオープンしています。
「Valencia Culinary Meeting」の座談会で、トップシェフ達はライバル心やエゴもあるだろうし個人プレーならば素晴らしい料理を生み出すけれど、2人のシェフが同じキッチンで1つのメニューを作り上げるなんて出来るのか…と言うようないじわるな質問もありましたが、答えは「全く問題がない」でした。
また来年この夢のようなコラボレーションが実現しますように!
バレンシア旧市街の地中海料理レストランSeu Xerea
残念ながらこちらのお店は閉店しました。甲斐シェフのお料理はオーナーシェフとして腕を振るうバレンシアの旧市街にレストラン「Toshi restaurant」で味わう事が出来ます。
- 住所:Conde de Almodóvar, 4 46003 Valencia
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